IoT時代におけるビジネス教育の変革-戦略会計研究会が開催されます。

2018年10月20日
「戦略会計研究会」 11月定例会のご案内                  

謹啓 災害の絶えない日本で住んでいますと、安全の大切さを実感しますおり、みな様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、11月の定例会は、IoT時代におけるビジネス教育の変革を取上げます。日本において、IoT(Internet of Things)がビジネスでの重要なキー・ワードとして取上げられるようになってきました。このIoTは、あらゆるモノがインターネットに接続することによって実現する世界を指しているといわれています。
  IoTでは、より多くの「事実データ」を収集し、「データに基づく経営」に特化すべきであると解されています。また、ビッグデータ、Business Intelligenceなどのデータを分析する手法は、飛躍的に向上してきました。そこでは、「事実データ」をより多く持っている企業が勝ち残っていくともいわれています。一方、IoTを活用し、「これまで不可能と考えられていたビジネス」や「いままで誰も気がつかなかったビジネス」に果敢に挑戦する機会も増えてきました。
ネット上では、IoTを活用したビジネスイノベーション紹介され、話題となっています。例えば、駐車場業界最大手のパーク24は、全国に約1万ヵ所の時間貸駐車場「タイムズ」を展開しています。これらの無人駐車場は、TONICというシステムを用いて、各駐車場の稼働データ、入出庫データ、精算データなどをリアルタイムで収集し、位置情報と満空車情報をカーナビや携帯・スマートフォン用Webサイトに提供している。
このようなIoT時代を迎えて、大学でのビジネス教育は、どのように改善ないしは改革していかなければならないのか、緊急を要する検討事項となりました。今日では、ビジネスの領域は細分化され過ぎてきました。そこで、包括的にビジネス教育を検討するにあたり、各分野で活躍されている研究者が集い、IoTにまつわる議論を深めていきたいと考えております。
 つきましては、当該問題に関心をお持ちのみな様のご参加を賜りたく、開催要項をご案内申し上げます。参加をご希望の方は、吉岡正道までメ-ルにてご連絡をお願い申し上げます。
末筆ながら、みな様のご健康をお祈り申し上げます。      敬白                         
         
            特定非営利活動法人 包括球学術集会
理事長 吉岡正道
E-mail : globalacco81@gmail.com
Tel : 090-6317-6799

統一論題 IoT時代におけるビジネス教育の変革
報告者 末原聡(杏林大学)
ビッグデータ時代における経営学部生への期待と教育の乖離
降旗徹馬(高千穂大学)
 経営学部の教育、IoT時代に対応できるか?
戸口つとむ(一般財団法人東京総合研究機構)
IoT時代におけるビジネス教育の変革
司会者 開沼泰隆(首都大学東京) 
日 時 2018年11月16日(金) 18:00~
場 所 東京理科大学 神楽坂キャンパス Porta神楽坂6階 第1会議室

なお、懇親会は、つぎのとおのり開きます。併せて、ご参加賜りますようお願い申し上げます。
懇親会 2018年11月16日(金) 20:00~
      Porta神楽坂6階 第1会議室 会費 2,000円

報告要旨:
末原聡 「ビッグデータ時代における経営学部生への期待と教育の乖離」
経営学部の学生は会計データや法人統計調査・アンケートを集計し、分析し、伝達する能力が期待されている。しかし、大学の教育現場では、データを集める作業・統計ソフトの操作の習熟のみに時間がかかり、研究デザイン全体を理解することがないまま卒業してしまう場合が多い。本報告では、期待と教育の達成の乖離を指摘し、改善案を取り上げる。

降旗徹馬 「経営学部の教育、IoT時代に対応できるか?」
 グローバルIT企業の活躍は目覚ましく、我が国においても情報通信産業の経済波及効果は主要産業中で最大であり、実質GDP成長率へ一貫してプラスの影響を与えてきた。こうした産業への人材供給は情報関連の学部学科が主要な役割を担うと思われるが、大学入学定員に占める割合は多くはなく、社会科学系、特に経営学部が担う役割は大きいと考えられる。しかし、経営学部での教育は、こうした時代に即応しているとはいいきれない。そこで、本報告では、経営学部にて経営工学・情報関連科目を担当する一教員の立場から経営学部教育の修正点について若干の考察をさせていただく。

戸口つとむ 「IoT時代におけるビジネス教育の変革」
 IoT時代が進む中で、それが人類の生活の中の一手段であり、目的ではないことを再確認する必要がある。企業は、社会的存在と責任や人権を強く意識しなければない時代になったとは言え、IoTの台頭は、利便性を追求する余り人間性を喪失し、その目的が本末転倒する恐れを常に内在している。そのためビジネス教育は、従来の教育から、人権や人間性を重要視する人間主義マネジメント教育が強く求められてくると考える。

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